青いそら~オニーとオカンと時々イモート~

これはアスペルガーのオニーとフツーのオカン、2人の20年以上にわたる成長記録である。

65*2013 オニー中学校2年生>>4

5月頃から徐々に雲行きが怪しくなり、6月にはかなり歯止めが効かなくなるのを感じていた。それでもまだ学校には毎日通っていたし、塾も休みながらも通っていた。

その年、Sさん(オカンのママ友)がPTAの副会長をするということで、オカンも誘われて役員をしていた。1度やればイモートの時は免除と聞いていたし、小学校の時同様、学校へ行く事でオニーの様子も分かるだろう、と思ったのだ。

その年のPTA会長が、なんと小学校3年の時転校したクラスのmちゃんの母、Mさんだったのだ。新居の我が家に来て、六星占術でウチの家族を見てくれたMさん。4年ぶりの再会だった。

春からPTAの会議などで顔は合わせていたが、特に2人で話すことは無かった。そんなMさんがある日いきなり役員会の終わりに話しかけてきた。「久しぶり!オニー、大変そうやけど、ダンナさんと上手くいってる?」「え?」オニーが大変という事を知っている事にも驚いたが(有名だったようだ…)、どこからダンナが出てくるのか??

「あんまりかな…。」特に親しくもなかった、4年前に1度家に来てくれて話しただけのMさんだったのに、何故か自然に本当の事を言えた。「上手くいってないわ。」すると、Mさんは言った。

「ダンナさんとの時間作ってる?男の人って、奥さんが息子ばっかりに時間をかけてると、息子を愛せなくなるねんよ。奥さんがダンナさんを構って大事に大事にすると、ダンナはやっと息子を可愛いがれるねん。ウチもそうやったから。先ずはダンナさんを愛してあげて。」

なるほど、なるほど。10歳以上も年下のMさんに言われて、納得した。パピーさんの言う、愛情の電池の枯渇。これとリンクした。

夫は寂しいのかもしれない。それを素直に伝えられず、北風と太陽の北風になってしまっているのかもしれない。元々、実母が弟ばかりを可愛がる、という思いに蓋をして生きてきた夫にとって、妻はやっと自分を1番に愛してくれる存在だったのだろう。

確かに、オニーが産まれるまでは私も夫が1番だったし、夫も私のしたい事(実家にちょくちょく帰ったり、友達と飲みに行ったり)を気持ちよくさせてくれていた。今みたいにお金にモノを言わせて、ネチネチと嫌味を言ったりする人ではなかった。それは全て寂しさが、夫のプライドを守る為に、自己防衛として夫を変えてしまったのかもしれない。つまり、私が夫を変えてしまったのか…。

Mさんの短い助言は、きっと神様がMさんの口を借りて私に伝えてくれたのだと思う。

「神様は直接人に話しかけることが出来ない。だから、人の口を借りて伝えてくる。」

私の祖父の言葉だ。だから人の言うことは、それが誰であっても―年下だろうが、子どもだろうが、嫌いな人だろうが、もしかしたら神様の言葉かもしれない、と思って素直な心で聞く事が大切なのだ。

Mさんのこの言葉で、オカンはオニーよりも先ず、夫との関係を修復しようと決心した。

 

※Mさんに六星占術について聞き、オカンは細木数子さんの本を買い漁って色々勉強した。

オニーはなんと産まれてから15歳まで宿命大殺界という大変な殺界を背負っており、幼少期にこの殺界に当たる子は、子ども自身よりその親が大変な試練を受けるということだった。この時、まだ後1年半残っていた…。

オカンはそれ以降、六星占術を学び、過去と突き合わせ、様々な失敗や成功が人生の運気に関わっている事を実感した。今はその運気に逆らう事無く、人生の四季を上手く過ごしている。Mさんには今でもとても感謝しています。