青いそら~オニーとオカンと時々イモート~

これはアスペルガーのオニーとフツーのオカン、2人の20年以上にわたる成長記録である。

42*2009 オニー小学校4年生>>2

オカンもオニーも金星人(-)で、毎年4月の運気は"乱気"。六星占術では"中殺界"と呼ばれ、精神面に影響が出やすく変化を慎みたい時期だ。それが4月って・・・💧

4月は学生にとって毎年環境が変わる月だ。担任もクラスメイトも学校も変わったりする4月。普通の人でも気持ちが不安定になるであろう4月が乱気とは・・・。今考えると、毎年新学年になると問題を起こす原因はここにあったのかも知れない。

まだ慣れない学校での4年生、新しいクラス、学級崩壊経験者の担任。不安材料は揃っている・・・。

新学期早々、早速オニーは担任ではない先生と一緒に帰ってきた。その先生は50代位のO先生。オニーの学年全体を見て下さる先生だったようだ。

オニーが学校の帰り道に、深い川の川辺に降りていたらしい。はっきり覚えていないが、下級生の水筒を持っていたか何かだった。そこをO先生に見つかり、いつものごとく悪気のないオニーは「ここが家やで!」と案内して一緒に帰ってきたようだった。

「すいませんでした。」と謝るオカンにO先生は、「いえいえ、お母さん。オニーは話すとちゃんと理解してくれました。この子は賢い子やから1度分かったらもうしないと思いますよ。なぁ、オニー。また明日!」と言って帰って行かれた。「はーい!バイバーイ!」とオニーも手を振っている。どうやら"怒られた"のではなく、"教えられた"ようだった。

1学期の個人懇談。1年生の頃からだが、オニーは懇談の日の1番最後にされるか、オニーの後に2人分位の空白をもたされる(つまり、長ーくなる)のが常で、その日も3人分位の時間をかけてオニーの悪行の数々をコンコンと伝えられた。「すいません。」しか返す言葉のないオカン。「オニーの事を考えて・・・オニーの為を思って・・・」とあたかも自分を悪者にしない言い方でオニーを全否定してくる。長い長い、内容のよく分からない懇談が終わって教室を出たオカンをO先生が呼び止めた。

「お母さん、ちょっとお時間宜しいですか?」

まだ何かあるん!?と思いながらも、O先生について別室へ。「お母さん、何を言われましたか?」と聞かれ、担任に言われた事を話した。
するとO先生はため息をついて、「うーん、そうですか。お母さん、ごめんなさいね。担任はそう言ったんでしょうけど、私から見たオニーを言いますね。オニーは確かにそういう所もあるけれど、彼は賢い子だからちゃんと話せば分かります。そして納得すればもうしません。私が見る限り、オニーは大丈夫です。担任の先生の感じ方だけを聞いて家に帰って欲しくなかったので引き止めさせてもらいました。」

担任にオニーを全否定されたオカンにとって、地獄で仏に会ったようだった。オカンから見ても、担任は神経質でネチネチした男の先生で、オニーはこの先生を嫌いだろうなぁと思う様な人だった。そして、嫌いな人には絶対に従わないのがオニーだ。きっと担任も手を焼いていたのだろう。しかし、やはり一方的にオニーを否定ばかりされると、自分にもオニーにも自信の無いオカンは何も言い返せない。O先生はオカンがブルーな気持ちで家に帰り、オニーにキツく当たったらーと心配して下さったようだった。

幼稚園の時と同じだ。同じオニーをとても悪く言う先生も居れば、きちんと接して可愛がってくれる先生もいる。振り回されてはいけない。長い人生の一時を過ごすだけの人や世間に振り回されるな。自分の目で見て、自分のストライクゾーンで判断するんだ。そうは思ってもやはり普通でない我が子に不安は拭えない・・・。


秋の音楽会で4年生は「にじ」という曲を合奏した。O先生はオニーがギターを習っていると知って、楽器にギターを入れてくれ、O先生と2人でギターを弾いた。とても良い想い出である。


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