青いそら~オニーとオカンと時々イモート~

これはアスペルガーのオニーとフツーのオカン、2人の20年以上にわたる成長記録である。

39*2009 オニー小学校3年生>>8

3年の3学期、オニーは転校した。

新しい学校は1学年7クラスのマンモス学校。これは都合が良い。担任は若い女の先生だった。流石のオニーも3年生の、しかも3学期からの転校という事で緊張していたようだ。学校から帰ると直ぐに電車で9駅先の前の小学校へ行って遊んでいた。ボーイスカウトもそのまま電車で通って続けていた。

そんな日々もひと月程経つと新しいクラスにも慣れ、それなりに友達も出来、家に友達を連れて来るようになった。社宅には無かった"自分の部屋"で遊んだり、外で遊んでおやつを食べに友達と帰って来たり。

そんなある日、オニーに一目惚れをしたmちゃんがお母さんと弟を引き連れて家に遊びに来た。1人では恥ずかしかったらしい。mちゃんのお母さんは17歳でmちゃんを産んだ、まだ27歳の若い可愛い人だった。彼女は細木数子六星占術にハマっており、オカン一家の生年月日を聞いて占い始めた。

「今まで、下の子のサッカー仲間の家族や出会った人ほとんどの家族を占ってきたけど、こんな家族は初めて見た!金星人が3人も居る!!旦那さん、お母さん、オニー、3人金星人やわ。金星人は家族に2人居るだけでも難しいのに、3人!3人なんて見た事ない!!!」と大興奮。「イモートちゃんは天王星人か。ナルホド!この子が居なかったら家族崩壊してるね。皆、イモートちゃんを大好きでしょ?」

確かに、イモートが皆のクッションや癒しになっている。そもそも、イモートが居なかったらオカンはオニーと無理心中していたかもしれない。

そういえば。出産前に母とオニーの名前をみてもらいに行った占い師さんに、「名前は産まれてから。産まれた日によるからね。因みに産んだらアカン日を教えとくわ。あ、予定日。この日はアカンよ。まぁ、予定日に産まれる子なんて5%程やから大丈夫かな。」と言われたが、オニーはその予定日に産まれて来た。・・・そーゆー事か!?

予定日に産まれたら金星人になる。3人目の金星人になる、ってことだったのか?そもそも金星人同士で結婚してしまってるし??

この時は、ふ~ん、そうなのか~、位にしか思えず、彼女の大興奮の意味がよく分からなかった。オニーはmちゃんに全く興味が無かったので、それ以来mちゃんや彼女が我が家に来る事は無かった。

しかし4年後、中学校でオカンと彼女は一緒に役員をする事になり、今に至るまで影響を受ける事になる。それはまたその時に・・・。