6*** オカンの心の友 ***
ここでオカンとオニーにとって非常に大切な、現在もオカンの心の友であるAサンについてふれておく。
Aサンは当時同じ社宅に住んでいて、オニーより4ヶ月早く産まれたaちゃんのママだ。アウェイ育児のオカンにとって、地元出身でオニーと同級生のママであるAサンはとても心強い存在だった。
その上、aちゃんはオニーと同じ園に入園、そしてAサン家にはイモートとひと月違い産まれのyくんがいた。もうこれは運命としか思えない。
オニーとaちゃんは公園デビュー前からずっと一緒に毎日のように遊んでいた。お互い下の子が出来るまで、週末は家族ぐるみでデイキャンプや公園、スキーなどに出掛け、我が家のアルバムにはAサン一家との写真が山のようにある。
しかし、園に入るとそこは男女。オニーは戦いがしたいし、aちゃんは女の子と遊びたい。aちゃんは幼い頃こそ"マサイ族の酋長の娘か!?"というくらい活発で、揉め事があれば飛び込んでいって掻き回してはAサンにこっぴどく叱られていたが、入園する頃には何故かすっかり落ち着き、園ではお友達と仲良く楽しく過ごしていた。
Aサンもオカンも下がアカチャンなので、以前のように毎日一緒という訳にはいかなかったが、雨の日には朝イモートをAサン家に預け、オカンがオニーとaちゃんを車で園へ送って行き、Aサン家に戻るとAサンが温かくて美味しいコーヒーを入れてくれた。イモートとyくんが寝ている間、コーヒーを飲みながらチラシを見て安いオムツを探したり、お喋りをするのがオカン至福のひとときだった。
Aサンがいつも言ってくれたこと。「オニーはいい子だよ。オカンの子だから。」まだ出会って数年、何の根拠も無かったと思うこの言葉にオカンは支えられた。今でもこの言葉を思い出すと涙と勇気が溢れてくる。
Aサンが居てくれたから、生きてこれた。オカンは今もそう思っている。
しかし・・・ねぇ、Aサン。ホンマにオニーはいい子なんかな?今でもそう言ってくれる?(´・∀・`)