青いそら~オニーとオカンと時々イモート~

これはアスペルガーのオニーとフツーのオカン、2人の20年以上にわたる成長記録である。

53***ときどき イモート 3***

オニーが中学入学、イモート小学校3年生。

今までの土日は、オニーに合わせて出掛けたり出掛けなかったりしていたが、中学生になったオニーは土日も部活や塾で忙しく、たまの部活OFFには友達と出掛けるようになった。

待っていたチャンス到来!今までオニーの二の次だったイモートの、一人っ子(モドキ)時代がやって来たのだ!オカンはイモートとの時間を楽しむことにした。休みの日には、2人(時に父親も)で出掛けて甘い物を食べたり、ファンシーショップで長時間かけて買い物したり、映画を観たりした。

特に2人で気に入っていたのは、オカンのパート先で知ったハンドメイド展だった。ハンドメイドのアクセサリーやぬいぐるみやポストカード等、見てるだけでも楽しく、ついつい買ってしまう楽しさの虜になった。

大学は隔週で土曜出勤があったので、月2回のオカンの居ない土曜日は、父親と仲良く出掛けてくれたらいいなぁと思っていた。なので、映画こんなんやってるよー、スケート行ってきたらー?等とイモートに提案しても、「ママ居ないからイヤ。」と1度も行かなかった。

父親がイモートに「何処か行きたい所ある?」と聞くと、「ママの大学!」と言って、2人で仕事終わりのオカンを車で迎えに来てくれたことが何度かあった。

今になってイモートに当時の事を聞くと、「朝起きたらそーっと1階へ降りて、DS取って部屋に戻って、お父さんに声掛けられんようにゲームしとったわー。昼ごはんにマクド買って来て貰うんだけは良かったけど。ホンマ大変やってんでww」マクドへ一緒に買いに行くことさえしなかったらしい・・・。

オニーの野球といい、イモートの土曜日も、父親と子どもだけ(オカン抜き)のチャンスだと思ったのだが、上手くいかなかった。

大学のパートは1年後の契約更新で更新せずに辞めることとなる。

理由は、契約更新の時期に何気なくイモートに、「オカン仕事続けて良いかな?」と続ける気マンマンで言ったら、なんとイモートが、「えーー!まだ行くのん?土曜日お父さんと2人イヤやー( ´•_•。) ママと居たい・・・」と言ったからだった。

生活にどうしても困っているのではなかったし、子どもが「ママと居たい。」なんて言ってくれるのは後何年だろう?(ママと居たいのか、お父さんと居たくないのかは分からなかったが💧)その内、一緒に出掛けようと誘っても出掛けてくれなくなるかもしれない。(幸い、まだ出掛けてくれる(๑ ˊ͈ ᐞ ˋ͈ ))

オカンにとって楽しく刺激的な職場だったが、イモートと天秤にかけたら・・・考えるまでもなかった。イモートの"今"は今しかない。仕事は土日休みの所をまた探せば良い。辞めだ。

イモートに求められる喜びに勝るものはなかった。イモート、実は結構嬉しかったんだよ、オカンは。

✱後日談✱
翌年4年生になったイモートはrちゃんという親友(今でも親友)が出来、毎週土日遊びに出掛けて行くのだった・・・( ˊᵕˋ ;)💦