青いそら~オニーとオカンと時々イモート~

これはアスペルガーのオニーとフツーのオカン、2人の20年以上にわたる成長記録である。

61*2013 オニー中学校2年生>>1

中学2年生になったばかりの4月下旬、オニーはバスケの試合中に足首を踏まれて骨折した。

中学校はとても急な坂道を含め、徒歩30分弱の山の上にあり、重たいカバンを背負って松葉杖で通うのは不可能だった為、オカンが毎日車で送迎することになった。

丁度オカンは4月末で大学のパートを辞める(イモートたっての希望)事になっていたので、そこは助かった。

オニーは一応、松葉杖をついて部活に顔を出していたが、何も出来なくて面白くない。そして何より苦手の"ヒマ"を持て余す。

本来なら、怪我をしていても声を出して応援するとか、座って出来る事を考えるとかするのだろうが、そこはオニー。自分にとって楽しいことにしか興味が持てない為、ヒマでヒマで仕方がない。

で、どうやらヒマつぶしにエアーサロンパスを飛んでる虫にかけてみたり、少し壊れている籠をほじってさらに壊したり、と要らん事ばかりしていたようだった。

そんな事が続き、元々オニーを良く思わない女顧問は、オニーの居ない時に2年生部員を集め、誰がこんな事をしたのかを問い詰めた。実際はオニー1人でやっていたのでは無かったらしいが、女顧問の前で他のメンバーは何も言えず、「オニーがやったんやな?これはもう辞めてもらうしかないね!」と、欠席裁判の結果、オニーは部活をクビになった。部活をクビ・・・。聞いた事がない。

当時の部活仲間のkタンは、自分もその場でオニーを庇えなかった事をとても申し訳なく思ってくれた。その後彼とは高校も同じで、いまだに親友である。(6年間、同じクラスには1度もならなかったのだから、バスケ部のお陰である。感謝!)

骨折から数週間経ち、いよいよギブスがとれる!という日。その頃には帰りは松葉杖をついて自力でヒョコヒョコ帰ってきていたのだが、ただいまぁー!と言ったオニーのギブスはかなり濡れていた。「なんで濡れてるのん⁉️」「昨日の雨の水溜まりに入っててん!今日切るからえーやろ?」「・・・小学生かっ💧」

病院に着き、オニーの足を見た看護師さんは、「・・・これでは切れへんわ。まず、乾かさんと。」と言って、ドライヤーを持ってきた。「申し訳ありません・・・。」要らん事をしたせいで、要らん時間を費やし、なんとかギブスを割ってレントゲンを撮り、骨の状態を見てもらった。幸いキレイに治っており、とりあえず、装具を付けてリハビリをすることになった。

しかし、これから、部活のない生活はどうなって行くのだろう・・・。オカンは不安だった。