青いそら~オニーとオカンと時々イモート~

これはアスペルガーのオニーとフツーのオカン、2人の20年以上にわたる成長記録である。

54*2012 オニー中学校1年生>>3

1年生時の担任はK先生という美術の女の先生だった。オニーは新しい環境や生活に慣れるのに必死だったのか、大きなトラブルは友達とふざけて教室のドアにぶつかって壊したくらいだった。

1学期の成績はほぼ5。塾のお陰か成績は良かった。三者懇談でも協調生に欠けるという注意(心配?)程度だった。

夏休みは毎日部活と夏期講習。顧問の先生は本当に大変なのだろうが、部活のお陰で生活リズムが乱れる事もなく、とても有り難かった。

お盆休みには鳥取へ家族旅行に行った。当時のペット、チョロ太とハムカもケージごと一緒に連れて行った。

実はウチの家族は観光旅行に向いていなかった。ディズニーリゾートやスキーなどのアクティビティ系の旅行は(よっぽど混んでいない限り)目的が明確でいいのだが、観光旅行はオニーには退屈なのだ。

鳥取へは2泊3日で、ゲゲゲの鬼太郎ロードやコナンミュージアムの観光と海水浴、道中のドライブ、という内容だった。海水浴は良い。だが、それ以外はオニーには退屈だった。お土産店を見て歩くだけでも楽しめる女子と違い、どうせ1個しか買ってくれへんのにウロウロ見てもしゃーない、というのがオニーの感覚なのだ。

オニーが面白くなさそうに「早く行こー」と言ったり、携帯をいじったりしていると、父親が不機嫌になり出す。オカンは2人の間でハラハラし、オニーに構いながら夫を気にして楽しめない。

オニーがイモートにちょっかいをかけ出し、ケンカになった。いつものことで、イモートはもうやめて、の合図で泣く。そうするとオニーは、あ、せやった💧としつこくしてしまっている事を思い出して止める・・・のだが、そこが分からない父親が「オニー!」と怒った。いつものじゃれあいなのに、何も知らずに何も聞かずに頭ごなしに怒ってくる父親に腹を立て、更に不機嫌になるオニー。

すると父親が、「せっかく旅行に来てるのにその態度は何や!?携帯ばっかいじって。解約するぞ!」アカン💦と思った途端、「ほなこんなん要らんわ!」売り言葉に買い言葉で、オニーが携帯を投げてきた。「誰の金で携帯持ててると思ってるんや!」

オカンの1番嫌いな怒り方だ。論点がズレている。

本当に携帯を解約するなら良い。先を見て(もう2度と携帯を持たせないのか?)、解約金を払う覚悟を持って言ってるならまだ良い。でも、子どもに生意気な事を言われてカッとなって言い返しただけなのなら、余りにも大人気ない。しかも内容が、やりもしない(出来もしない)解約と大人の力を見せつけるお金。最低だ。私はそのやり方が大嫌いだ。

小3の時のI先生の「うるさくするなら帰りなさい!」と同じで、本当に出来ないのなら言った方が負けなのだ。

せっかくの家族旅行の思い出は最悪。これが4人での最後の家族旅行になった。