青いそら~オニーとオカンと時々イモート~

これはアスペルガーのオニーとフツーのオカン、2人の20年以上にわたる成長記録である。

17*2005 オニー 年長時代>>5

オニーは小さい頃から体幹のバランスが良いのか(なんか分からんけど)、こまなし自転車にすぐ乗れたり、スキーが得意だったり、走るのが速かったりした。なので年中から始めたスイミングでは、毎月のように進級していき、スイミングキャップに付ける級のバッチがどんどん増えていった。

”子どもは褒めて育てよ”という世間の風潮どおり、バッチを貰ってきたオニーに「凄いね!よく頑張ったね!」と少し大袈裟に褒めてみるオカン。しかし、大した努力をした訳でもなく、本人感覚ではなんとなく級が上がってるだけのオニーは、「ん?ほんならずっと級上がれへん子らは頑張ってへんからなん?」と宣ったのだ。Σ( ̄ロ ̄lll)ゲッ!!

周りのお母様方が異様な目でこっちを見る中、そそくさとオニーとイモートを連れて退散。帰りの車の中で、「なんでそんな事言うの!?」と聞くと、「だってオレ、別にめっちゃ頑張ってへんけど上がってるのに、ずーっと同じ級のやつおるやん?なんで?頑張ってへんから?」・・・💧出た。これや。悪気はない。全くない。分かってる・・・(´Д`)ハァ…

今ならこれは典型的なアスペルガーの特徴だと分かるのだが、当時のオカンは”思いやり欠乏症”と勘違いしていた。これは”思いやり”云々の問題ではないのだ。思考の問題だ。脳の問題だったのだ。そして勿論!オカンの躾の問題では全くなかったのだ!!

当時のオカンはこう考えた。「この子は褒めたら調子に乗る。褒めたらアカン。」⇒「スポーツはどうしても実力が年齢を超えれてしまう。」⇒「年功序列を学ばせたい。」⇒💡ボーイスカウト!!

オカンは小学生の頃、ガールスカウトに入っていたので、ボーイスカウトの世界が分かっていた。数学年毎に隊が分かれ、複数の隊で団を作る。普段は隊毎で活動し、様々なイベントでは団や他団と大規模な活動をする。これなら様々な年代の人達と関わることが出来る。スポーツのような優劣も無いだろう。

キャンプやハイキングなど、オニーの好きそうな活動が多く、オニーも気に入り入団した。年長さんと小学校1年生のビーバー隊は毎回親も一緒に行動していた。オカンはいつも一緒について行き、運動会や餅つき大会等にはイモートと父親も参加していた。

ここには先輩ママさんが多く居たので、色んな話を聞けたりしてとても勉強になった。ここでもオニーはやはり1番やんちゃではあったが、昭和のムード漂うボーイスカウトの世界ではかなり許されていた。

何をやってもそつ無くこなすオニー。オカンは複雑な思いだった。出来ることは褒めたいのだが、そうすると出来ない人をバカにする・・・。そう思っていた。

でも、バカにしていたんじゃなかったんだよね、オニー。思った事をそのまま言ってただけなんだよね。その”思う事”が人と違うんだよね・・・こりゃ生きにくいわ、オカンが!!


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